島田裕巳クンの本を読むのは、今年、これで7冊目。
これまで読んだのは、「人はひとりで死ぬ」「墓は、造らない」「世界の宗教がざっくりわかる」「ブッダはなぜ腹が立たないの」「冠婚葬祭でモメる100の理由」「聖地にはこんなに秘密がある」。
すべて新刊な訳だから、島田裕巳クンはよく本を書くと思う。
これ以外にも、読んでない本が2冊あるのだから、「月刊島田裕巳」を上回っているペースになる!!
「逃げない生き方」は、多作の島田クンの本の中では、「人はひとりで死ぬ」の流れの本だと思う。
「人はひとりで死ぬ」は「無縁社会」論についての考察であったが、こちらは東日本大震災と大津波、福島第一原発の事故を受けての、ある種の人生論、生き方論であり、日本社会論となっている。
とかく、死についての覚悟が議論されることが多いが、その場合の「死」は、極めて観念的なものであり、災害や事故、さらにいえば戦争、テロなどで、「死」は唐突にやって来る。そういう状況下で、死を簡単に受け入れることは、もしかすると、他の人間までも危険な状況に陥らせることになり、むしろ、いかに死なないように、生き延びるか、そのための工夫やら努力をすることが大切なのではないか、という指摘は示唆に富んでいるように感じた。
生き延びるため、とはいえ、そういう状況から自分だけ「逃げ」てしまうことは、後々まで、大きなマイナスになるということから「逃げない」というこの本のキーの単語に繋がっていくのだが、私には「逃げない」ということよりも、「生きる覚悟」「生きようとする覚悟」の方が、この本においては印象的だった。
ナベ<2011年8月26日>(島田裕巳「逃げない生き方」KKベストセラーズ・ベスト新書 220ページ強)


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